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上部頚椎について 2

脊柱全般に言えることですが、椎骨が一つだけで動くことはありません。
常に椎骨同士が連携・連動して脊柱の屈曲・伸展・側屈を行なっています。
右側屈、左側屈も純粋に左右方向に側屈することはなく、必ず屈曲・伸展の要素が加味されます。
特に脊柱の中で最も可動域の広い頚椎は常に屈曲・伸展・側屈が絡み合って頭部を上下左右に動かします。
このとき、頭蓋の位置を頚椎の運動方向に依存させないで方向を微調整できるのは頚椎の一番目と二番目の働きが大きく、つまり後頭骨・環椎・軸椎の関節構成体の働きによるものです。
その意味でも、後頭骨・環椎・軸椎の自由度は人体の運動性能に大きな影響を与えると言えましょう。
カイロプラクティックでは、上部頚椎に対する施術にターグルリコイル・テクニックがありますが、このアジャストメントを行うとき、サイドポスチャーという側臥位でヘッドピースがドロップするテーブルと、ニーチェストという四つん這いの姿勢で顔を側方に向けるテーブルがあり、一般にはどちらも施術効果は変わらないということになっております。
施術効果自体は変わらないと思われますが、施術による介入の作用機序は異なるものがあるかと思われます。
サイドポスチャーの場合、頚椎は自然姿位で可動域は自由な状態です。
ニーチェストの場合、頚椎は最大回旋位で可動域はほぼ固定された状態になります。
ターグルリコイルのアジャストメントがが全脊椎に伝わる可能性を考えた場合、可動域が大きな頚椎が固定されているニーチェストの方が伝播を受けやすいのではないかと考えています。
その意味では、サイドポスチャーにおける上部頚椎アジャストメントは上部頚椎のみを狙ったものとなり、ニーチェストの場合は上部頚椎のみならず、脊柱全体に対するフルスパイン・アジャストメントをイメージしたものになるのではないかと考えております。