また、EBMで判断できることは、ある条件下でその治療法は他の治療法より何%くらいの有効性があるのか・・・と言うことであり、他の条件下では話は変わってくるわけですし、特定の個人における治療効果に対してはまったくの無力です。
医師 「この治療法は、現在80%の確率であなたの病気に有効です。」
患者 「で、先生、その治療で私は治るのでしょうか?」
医師 「ですから、この治療法は、現在80%の確率であなたの病気に有効なわけです。」
患者 「それはわかりました。で、私の病気はその治療で治るのですか?」
医師 「それはやってみないとわかりません。」
・・・・と言うことですよね。
だいたい、科学を名乗るのであれば、まず「二重盲検における問題点」を提示するのは当然のことでしょう。
完全な調査方法などないのですから、自分たちが提示するものの欠点くらいは把握しましょう。
そもそもEBMとは、どの治療を患者が選択するのかというためのガイドラインであって、治療法に優劣を付けるものではありません。
現時点において、治療法Aでその病気が治る確率は非常に高いが、副作用も非常に強く侵襲性も高い。
治療法Bではその病気の治る確率は極めて低いか、ほとんどないが、副作用もなく、痛みを軽減する満足度の高い。
上記の治療法のどちらが最善であり、その患者の目的にあっているのかを見極めることが肝要になるわけです。
最終的な決定は患者によってなされるべき・・・と言うのが、EBMの基本ですよね。
また、100件のエビデンスのうち23件が2年以内に覆され、そのうち7件は出版された時点で既に覆されていたとの報告があるように、臨床研究による知見は常に覆されうる(科学的な結論は常に暫定的である:反証可能性も参照せよ)ものであることを念頭において下さい。
註)参考文献
http://ja.wikipedia.org/wiki/根拠に基づいた医療
>※とても大切なポイント
>EBMに対して反論したいならば、統制実験や疫学的研究といった、EBMの「効くかどうかの検証方法」を論破しなければならないのです。
http://d.hatena.ne.jp/ohira-y/20100301/1267416089
・・・・と言うことでしたが、【統制実験や疫学的研究といった、EBMの「効くかどうかの検証方法」は、何ら確実なものではない】ということは、これで証明できたと思います。
現代科学側の人のEBMによる反論がほぼすべて「理論やメカニズムは知らないけど、とにかく実際にやっても効かないことが実証されちゃったよ」になっていますが、「その科学自体が暫定的な結論しか述べることができず、その実証知見は常に覆されうるものであることが証明されている。」と言うことですから、それでは反論にならないわけで、単なる一見解と言うことです。
『代替医療に関して科学は説明できない』・・・と言う事実を把握すべきですね。
「理論やメカニズムを知らないのに、どうして実際にやったといえるのか?」と言うことです。
結論から言えば・・・現代科学側の自己満足でしかない・・・と言うことですな。
現代医学のパラダイムで効果がないとされたところで、パラダイムの異なる代替医学に関して何かを説明したことにはならないわけです。
ここで言えることは、代替医学に一定の効果がありながら、現代医学の手法ではそれを特定できないということが現代医学の手によって証明されただけでしょう。