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実効反証可能性のステップ

前回の実効反証可能性の説明を補足します。

A:[現時点で検証不能及び矛盾捕捉不能:実効反証可能性ナシ:その理論は科学でない]
B:[理論上の矛盾発生:理論的反証可能性発生:その理論は科学である]
C:[反証例と疑われる観測発生・確認技術の確立:【実効反証可能性発生】:その理論は科学である]

D:[観測について検証&論議中:実効反証可能性存続:その理論は科学である]

【実効反証可能性】とは・・・・

1:「地球は丸くなく、世界の果ては滝のようになっている」という命題は、長距離の航海が可能な船を作ることができない時代には、反証可能性がありませんでした(検証或いは実証不能のため、反証不能)。=科学的命題ではない。
・・・・この段階でも原理的反証可能性があるために科学的命題となると指摘する場合=創造論も科学の仲間入り。

2:そして、長距離の航海が可能な船を作ることが可能になった時点で反証可能性を有しました。この時点では、この命題は反証可能性を有し、実際に反証されていなかったため科学的な命題でした(実証可能になり、実効反証可能性を有する)。=科学的命題である。
・・・・つまり、「先カンブリア紀の地層から大量の石器らしきもの」が出てから、はじめて「実効反証可能性」が生じ、「未知なる知的生命体によって作成された石器と確定」されて「反証された」と言うことになる。

3:しかし、大航海時代の到来により、マゼランが世界一周をした時点で、この仮説は実際に反証されてしまい、科学的な命題でなくなりました(反証終了)。=事実固定され、科学的命題ではなく公理となる。
・・・・反証終了=事実固定でないが、事実固定されてしまう命題もある。

-1.[反証例提示不能と結論:実効反証可能性未発:理論上の矛盾提示可能:その理論は科学でない]
-2.[反証例でないと結論:実効反証可能性発現:理論上の矛盾存続:その理論は科学である]
-3.[反証例であると結論:実効反証可能性存続:反証確定:反証された理論は科学の一端となる=定説・公理化]
  ↓
[旧理論拡張or新理論構築を検討&論議:反証確定:反証された理論は科学的言明として限定的な意味合いしかない]
  ↓
-1.[旧理論の拡張により決着:反証により実効反証可能性消滅:理論上の矛盾消滅:その理論は科学的探究の対象ではない=定説・公理化]へ
-2.[新理論の採用により決着:反証により新たな実効反証可能性発生:理論上の矛盾未発:その理論で証明されるべきテスト命題に対する観察・実験の追加=その理論は科学である]

まあ、こんな感じです。